2006年1月アーカイブ
耐震強度偽装問題とは直接の関係はありませんが、建築におけるモラルと法令遵守の考え方が欠如した結果、あってはならない事件が相次いで起こっています。東横インによる違法改造事件もそうした信じられない事件のひとつです。
さて、その東横インによるホテル不正改造問題で、問題があるホテルは全国22都道府県の50物件にのぼっていることが1月30日の共同通信のまとめで明らかになりました。いずれも完了検査後に違法な改造を行うという手口。
横浜市の「横浜西口」(西区)と「横浜関内阪東橋」(南区)は、市が開業翌年の1991年に容積率制限違反を是正するよう指導したが、これまで改善されていなかった。
仙台市の「仙台東口1号館」では1994年、屋内駐車場を客室に無断変更したが、その後、行政指導で客室を閉鎖していたことが判明した。(神戸新聞Web Newsの記事より引用)
先日の西田憲正社長の会見(関連記事はこちら)での態度は、今朝のワイドショーなどでも大きく扱われていました。「この会見を見ていると、こうした考え方が業界に蔓延している気がする。これは氷山の一角なのでは?」といった意見を述べている人がいました。たしかに悪びれることなく笑みさえ浮かべながらの会見からは、およそ罪の意識は感じられませんでした。
東横インの西田憲正社長が、記者会見での自身の言動について「お詫び」をウェブサイト上に掲載しました。
~略~
また記者会見の際の発言内容、態度について、多くの方からご叱責をいただきました。動揺を隠せぬままカメラの前に立ち、身体障害者の皆さまに対し不適当と思われる言動があったことを深く反省しております。
この点につきましても衷心よりお詫び申しあげます。(東横インのウェブサイトさすがに、あの会見はまずかったですね。物事は第一印象が大事ですよ!
東横インの違法建築問題で、不幸にも名前が似ている「東急イン」が、自社のウェブサイトにこんなコメントを載せていました。
2006年1月27日の朝日新聞で偽装工事が報じられている「東横イン」は、「東急ホテル」、「エクセルホテル東急」、「東急イン」、「東急リゾート」の 4つのブランドホテルを展開する私ども「東急ホテルズ」とは関連の無い全く別のホテルチェーンでございます。また、東急グループとの関連もございません。(東急インのウェブサイトより引用)
お客さんから問い合わせなどが来るんでしょうね。確かに知らない人は東急グループだと勘違いしそうです。私も最初はそう思っていました。だって「東横線」は東急電鉄ですもんね。
ビジネスホテル大手の「東横イン」で“偽装”発覚です!!
偽装といっても「耐震強度」ではありません。新手の偽装です。
今回発覚した「偽装」は、偽装工事です。ホテルにはそのホテルの大きさによってさまざまな取り決めがあるのですが、それを無視して営業していたというものです。
1月18日、京都市で行われていた民主党の党合宿で、野田佳彦国会対策委員長が「もう1回仕切直しが必要」と再喚問を求めていく方針を打ち出しました。当然でしょうね。
「あれだけ証言拒否されたら審議が成り立たない。もう1回仕切り直しが必要だ」(NIKKEI NETの記事より引用)
一連の耐震強度偽装事件は、ライブドア事件で注目度が落ちてきている気がします。誰かの狙いだとしたら恐ろしい話ですが、この耐震強度偽装問題が風化しないようにずっと注目し続けていかないといけません。
オジャマモンことヒューザー小嶋進社長への証人喚問は、ぐだぐだの最悪と言わざるを得ないものでした。衆議院国土交通委員会で1月17日に。
与野党議員からの質問に対して、「刑事訴追のおそれがあるので答えられない」と述べ証言を拒絶、議事は再三にわたって中断されました。
中継を見ていた住人の方が、「どうしてもっと早くやらなかったのか」と語っておられました。姉歯、内河の両氏がそろった12月14日の証人喚問に呼ぶべきだったのではないでしょうか。
与党の対応のまずさばかりが目についたオジャマモン喚問でした。
なんと、オジャマモンこと小嶋進社長率いるヒューザーが、その営業を停止するというじゃありませんか。一切の営業活動を停止して、今後は住人への補償活動だけを行っていくとのことです。
証人喚問を明日1月17日に控えてのこのニュース、そのタイミングには何か作為的なものを感じなくはありませんが、どうなんでしょう? でも証人喚問の前日にこんな発表をされたら、質問の準備をしていた議員のセンセイたちも混乱してしまうのではないでしょうか?
一連の耐震強度偽装事件で、1月11日に国土交通省は新たに4棟の偽装物件を公表しました。いずれも東京都内の物件です。
これにより偽装物件は93棟(国交省発表値)になります。
このなかに東京都大田区の物件が2棟あるのですが、それをめぐって大田区と国交省の間ですれ違いが起こっています。
1月6日、東京都は耐震強度偽装対策に34億円を計上する方針を固めました。2006年度予算案に盛り込みます。
物件の解体費や転居後の家賃、耐震診断などにかかる費用を助成。耐震強度を偽装している恐れのある物件が62棟ある東京都では、これらすべてを解体することを想定して予算を計上しています。
一方、マンションの建て替えについては、国が定める特別措置法の成立が必要なため、予算への計上を見送っています。
1月6日、名鉄不動産はビジネスホテル「名鉄イン刈谷」(愛知県刈谷市)の解体を発表、10日から工事を開始するとのことです。一連の耐震強度偽装問題で、ホテルが解体されるのは名鉄イン刈谷が初めてです。
解体は6月までに終え、費用は約8000万円かかる見積もりです。その後、建て直しを行い2007年には営業を再開する意向。
マンション等の耐震強度偽装問題で、強度不足を指摘されていた物件の解体準備がはじまりました。姉歯秀次元一級建築士が構造計算書を偽造し、基準の73%しか耐震強度がないと指摘された物件です。
耐震強度偽装問題で、東日本住宅(東京都新宿区)は5日午前、強度不足を指摘され建築工事を中止していた千葉県白井市の分譲マンション「ラ・ベルドゥーレ白井」(10階建て、93戸)の解体準備作業を始めた。(日経住宅サーチの記事より引用)
東日本住宅では、解体した場所には再びマンションを建設する予定とのことです。
2006年1月3日に、グランドステージ住吉の住人の方々がモチつき大会を行いました。マンションの住人だけでなく近隣住人らも参加し、「今年こそよい年になるように」と豊富を語り合ったとのことです。
実家から2日に戻って来た住民の男性会社員(40)は「マンションを失う代わりに、住民同士のつながりができたのがすごくうれしい」。対策委員長の八住庸平さん(41)も「今日は皆さんの表情がとても明るい。ここに戻ってきたとき、クリスマスや新年をまた一緒に祝うことができれば」と話した。〔共同〕(日経住宅サーチの記事より引用)
別のニュースで、「こうした事件がなければお互いの顔を知ることもなかっただろう」とある住人の方が述べていたのが印象的で、ドキっとさせられました。
みなさん、近所で暮らす人たちの顔と名前が一致していますか?
新年、明けましておめでとうございます。
昨年11月に発覚した耐震強度偽装問題では、多くの当事者による責任逃れや開き直りなど、非常に見苦しい大人のさまが衆人の下にさらされました。
その後もJRの脱線事故など大きな事件が起こっていますが、このマンション耐震強度偽装問題を風化させないよう、今年も情報をアップしていきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
